和風庭園メイキング:灯籠
石組み編でつくばいを滝に見立ててそれを景色の中心にするという構想を立てました。その滝の添景として灯篭を置くことにしました。ちょうど私が住んでいる筑波の北側にある真壁という町は灯籠や墓石などの石材加工が盛んなので、この庭に合うものを探しに何度も足を運びました。これは灯籠を譲っていただいた方の置場の様子です。
20種類以上ある灯籠の中から選んだのは、千利休の七人弟子(七哲)の一人である古田織部の墓にあったことから名付けられた織部形灯籠です。因みに、私が陶芸で使っている釉薬も古田織部が考案したとされる織部釉です。伝統工芸の2つの分野で名を残すとは数寄者と呼ばれる所以です。
義母の住む別邸の小庭には、勧修寺形灯籠を置くことにしました。勧修寺家は文筆をもって朝廷に仕えた公家であることから、俳句好きの義母にぴったりです。